群雛を続けよう ― ゼロからおしえる群雛のはじめかた ― hatching primer 第8章

ノウハウ・ハウツー
ゼロからおしえる群雛のはじめかた ― hatching primer

NPO法人日本独立作家同盟の電子雑誌『月刊群雛』に、作家と編集両方の立場から関わることになった波野發作(なみの・はっさく)氏が、『月刊群雛』への参加方法について優しくかみ砕いたガイドを寄稿してくれました。短期集中連載第10回はいよいよ最終回、「群雛を続けよう」です。

第8章 群雛を続けよう

『月刊群雛』の読切枠は連続掲載できない

『月刊群雛』の読切枠は、短編も掌編も現在のレギュレーションでは連続掲載ができない。1回載ったら1号お休みだ。つい忘れてしまう人が多いが、これは鉄則だ。

掲載された次号は読者に徹して、全力レビューなんかやってみてもいいのではないだろうか。

それと連載明けの号も同様に掲載不可であるので、忘れてうっかり名乗りを上げないようにしよう。

連載に挑戦する

『月刊群雛』の読切掲載を果たしたら、あなたには1つの資格が与えられている。

それは、「連載枠への参加資格」だ。掲載号の翌号は載せられないので、最短で次の次からということになる。また、前の連載が終わっていないと募集されない。今の号の、どの連載が何回目なのかチェックしておこう。各連載が全何回なのかは明示されてはいないが、物語の流れやインタビュー記事などに、ある程度情報がある。そろそろ枠が空きそうだと思ったら、読切の掲載を控えて準備をはじめてもいいだろう。

連載のメリットは、毎号早い者勝ちレースに参加しなくてもよいということと、連続掲載ができるということだ。ぼくはそれがあったので、思い切って名乗りを上げてみた。結果として大成功だったと思っている。通常でも掲載ペースが隔月なのに、1回逃してしまうと季刊ペースになってしまうからだ。シリーズものの場合は、展開ペースが遅すぎて辛い。どこかで思い切って連載に踏み切るというのは、戦略として正しいと思っている。

連載のデメリットは何か。まあデメリットというかハードルなんだけど、それは初回の入稿期限までに、全文を入稿しなければならないことだ。以前はプロットまででよかったのだが、現行レギュレーションでは全文入稿だ。ぼくは名乗りを上げた時点でまだ書いていなかったので、締め切りまでの2週間で一気に6話分を書き上げた。なかなかのハードワークだったけど、人間やればできるものである。ちなみにインタビュー原稿は初回分だけでいい。あとは毎号の締め切りまでに提出することになっているので、最新情報を盛り込んでいこう。

このあとどうすんの

知らんがな。

と言いたいけれど、まあわかる範囲でってことで。

『月刊群雛』に掲載したとしても、あなたの作品の全権利はあなたがもっているので、自由にして構わない。セルフパブリッシングしようが、無料公開しようが、特に編集サイドに断りを入れる必要もない。

だが、『月刊群雛』からの取り下げは原則不可だ。だって、過去に発売されたものからあなたの作品だけを全部削除していくなんて作業は、考えただけでもぞっとするだろう? そこは最初から納得した上で参加して欲しい。

それ以外は何もない。単行本化して独自に売り出そうが、印刷して書店流通に乗せようが、大いに張り切っていただきたい。

群雛をきっかけにシリーズ化してもいいだろうし、続編を書いてもいい。もちろん書かなくてもいい。それが独立作家だ。

作品によっては編集長から『群雛文庫』への招集がかかることもあるかもしれないが、なるべく参戦していただければ幸いである。『月刊群雛』への掲載と同様、『群雛文庫』で出版しても、あなたの作品の全権利はあなたがもったままだ。出版権設定契約で縛り付けるわけではないので、安心して欲しい。基本的に『月刊群雛』に掲載したものを収録するので、大きな直しはないから負担は小さいはずだ。表紙イラストの指定や、巻末あとがきの加筆ぐらいの手間しかかからない。

他の企画との兼ね合いがある場合など、断らざるを得ないこともあるだろう。そういう場合は、そちらを優先して構わないと思う。

さて、今後いつまで『月刊群雛』が出続けるかは誰にもわからないが、どんどん省力化して引き継いでもらって長く長く続いて欲しいと思っている。そして参加した全員が、書き手をやめたとしても読み手はずっと続けて欲しいと思う。

あるいは、今後メジャー作家が生まれるかもしれない。いや、ぜひそうなって欲しいと思う。メジャー作家になった暁には、インタビューなんかで群雛をバンバン宣伝してくれ。いや、ください。よろしくお願いします! ね。

〈了〉

[posted by 波野發作

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